2017-06

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北村英治 バディ・デフランコ クッキン





日米のクラリネットの巨匠が組んだカルテット作品。最近の小生はめっきり音楽を聴く時間が減ってしまい、ブログもこうしてガラガラになってしまった。仕事中はもっぱらクラシックのヴァイオリン奏者グリュミオーの作品ばかり聴いている。トレーニングをするときには少しアグレッシブになるために、アイラー、カーク、コールマンあたりを聴いてるが、ジャズを聴く時間がここ十年で最も少なくなってしまったことは確かである。だが、それでもしつこく聴き続けているのが、この北村英治とスイスのピアニスト、ティエリー・ラングである。本作は数ある北村英治の諸作の中でも珍しいダブルクラリネットの演奏である。フォーマットは毎度のように変わっても本質的なところは何も変わらない。それを飽きをとみるか、変わらない優美さと見るかは聴き手の自由だが、小生は完全に後者のようだ。寒いこの時期朝にファンヒーターをつけるのと同じぐらい当然のように流れる音楽、それが北村英治である。快適さ百パーセントのまろやかジャズ。皆さんもぜひ一度ご視聴を。
2005年6月20日秋田大潟村スタジオにて録音 63分

参考  Cookin’

松本英彦 菅野邦彦 フォー・ウイングス





松本英彦、菅野邦彦、鈴木勲、ジョージ大塚という日本ジャズ界を代表する面々が一堂に会したジャム・セッション。とりわけカリスマピアニスト菅野邦彦の参加は出色である。ラストの表題曲、フォー・ウイングスはジョージ大塚のオリジナル曲で、溌剌とした曲調が心地いい。ほかはいずれもスタンダード曲で構成されており、個性を際立たせるよりも、ベテラン4人の円熟のプレイをじっくりと聴かせることにフォーカスした内容になっている。クレジットでは松本英彦がリーダーとして記載されているが、実質的には4人がそれぞれ対等の立場で演奏するインタープレイといっていい。曲目も、演奏も特に奇を衒った部分はなく(5曲目の松本英彦のフルートは珍しさはあるが、演奏は王道そのものだ)、言ってみれば普通である。ただその普通のレベルが果てしなく高いのだ。カリスマジャズメン4人の絶頂期のセッションを記録した艶やかなワンホーン。
79年10月23日東京音響ハウスにて録音 43分

想定価格 6500円程度
レア度  A    非常に人気のある一枚。菅野邦彦のレア盤は、近年紙ジャケで大量に再発されたが、本作は松本英彦がリーダーだったせいかその再発の波から取り残された。それが逆に蒐集家のコレクション欲をさらに刺激する結果になっている。もちろん松本英彦、鈴木勲、ジョージ大塚も超一流のジャズメンであり、熱烈なファンも多い。ただそれなりに値が張ってでも聴きたいという中毒的な誘因力に至っては、菅野邦彦のそれには及ばないだろう。

参考  フォーウィングス

田村翼 スウィート・アンド・ラヴリー





孤高のジャズピアニスト、田村翼の遺作となった94年のライブ盤。田村翼は数十年に渡るピアニスト人生において7枚しかアルバムを発表しなかった。しかも1枚のソロピアノ作品をのぞいては、すべてピアノトリオ作品に終始しているところに、彼のピアニストとしての頑固さと矜持を窺い知ることができる。本作は若手ベーシストの伊藤潮とドラムの佐々木豊をバックに、瑞々しく、リリカルなピアノを存分に披露している。ライブ盤であるが、観客の歓声といった雑音はほとんど聞かれず、クリアな音色をまるごとたのしめるのがうれしい。おなじみのスタンダードを誰よりも、軽やかに、そして涼やかに弾きこなした鬼才の、最後の雄姿を記録した貴重な逸品である。94年10月ラブリークラブにてライブ録音 67分

想定価格  12000円以上
レア度    S    田村翼は今もっとも中古市場で人気のあるピアニストかもしれない。菅野邦彦なんかも人気はあるが、最近はかなり再発されたので、ブームも一段落といった感じだ。本作は、そのなかでも遺作となった94年ライブ盤だけに、最近ではめっきり少なくなった5ケタプレミアのつく超レア盤といっていいだだろう。

参考   スウィート・アンド・ラブリー


ビリー・テイラー アイ・ウィッシュ・アイ・ニュー





ビリー・テイラーは知名度はあるが人気はない。そんなピアニストである。なぜ知名度があるのか。それは彼がジャズピアニストとしてよりも、著名なジャズの学者、評論家、コメンテーターとして活躍したからである。ではなぜ人気がないのか。日本のある評論家が「万国博覧会風ピアノ」と評したことからもわかるように、これといった特色がない、いってみれば個性がないということかもしれない。まあテクニックは超一流で、知名度も抜群だが、なんとなく演奏の面白みに欠けるきらいのあるウィントン・マルサリスのような存在ともいえる。ただこの1枚だけは今も相当に人気がある。よくわからないが、結構な高値でもよく売れる。たいした人気のないジャズメンでも、この1枚だけは人気のレア盤ということがよくあるのだが、本作なんかはまさにその典型のようなケースなのだ。演奏は基本通りのオーソドックスなピアノトリオなのだが、様式美というか形式美というか、たいした個性はなくても、聴き手を愉しく安心させて聴かせるだけの「何か」を持っている。最近はジャズ鑑賞時間が少なくなっている小生も、10回はリピートしてしまった。「軽やかで穏やかなジャズを突き詰めたらこんな感じになります」といったような、軽妙な風情がなかなか良い。黒人ジャズメン特有のファンキーなファクターも、ゴスペル的なスピリチュアル性もなにもない。ただ単純に軽快なピアノトリオ演奏。だが、スタンダードも突き詰めるとやはり高みに達する。そんな余韻を与えてくれる、一流の佳作である。 67年録音39分

想定価格  3800円程度
レア度   A-    本当に人気のある一枚。最近はCD販売全体が不況で、レア盤もそのとばっちりをもろに受けているが、たまにこうして値崩れしない逸品もある。それだけ「普通のジャズ」を求めるマニアは多いということだろう。

参考  アイ・ウィッシュ・アイ・ニュー


奥慶一 THE GOOD BAD GIRL





先進的なバンド、スペクトラムのキーボード奏者だった奥慶一が、81年に発表した作品。気鋭のスタジオミュージシャンを多数登用し、豪華で普遍的なサウンドづくりに成功している。奥慶一は東京芸大、同大学院で音楽理論とクラシックを徹底的に学んだ。そのエッセンスをスペクトラムで発揮することになるのだが、彼のイマジネーションはスペクトラムの中だけでは飽き足らなかった。彼が全曲作曲と編曲を担当した本作は、そんな奥慶一のイマジネーションを余すところなく表現したハイセンスなフュージョンポップに仕上がっている。イメージ的にはシーウインドに近いような、開放的で、のびやかなサウンドが心地よい。ジャケットも非常にアーティスティックで面白いし、いつもでも聴き継いでいけるようなクリアでポジティブな音色が印象的である。80年代フュージョンはあたりはずれが結構多く、はずれ作品を聴くと、時代錯誤するような陳腐な電子サウンドにうんざりすることもある。しかし心配は無用。本作は完璧にあたりフュージョンだ。とりわけ、ロックよりもポップス的なファクターを多く取り込んだフュージョンになっているので、ジメジメするこの季節の湿気を吹き飛ばしてくれること請け合いである。 81年10月43分

レア度  A  8000円程度  非常にレアな作品。内容も良い。おススメ。

参考  ザ・グッド・バッド・ガール

ヨス・ヴァン・ビースト SWINGIN' SOFTLY





澤野工房イチオシのピアニスト、ヨス・ヴァン・ビーストの作品。澤野工房は主に欧州の比較的マイナーなジャズメンにスポットを当てる、新興のジャズレーベルである。マイルドでロマンティックなピアノトリオ作品が多く、ジャズをムードミュージックをして愉しみたいライトなファンに人気を博している(とりわけ女性人気が高い)。穿った見方をすれば、「軟派ジャズの老舗」といった見方もできるが、だれしも最初からハードなジャズなど聴きにくいし、そもそもそんなものを聴く義務もない。ジャズを良質なエンターテイメントと捉え、ビギナーでも入りやすいようにジャケット等にも工夫を凝らすことで、ジャズの魅力を大衆化させることに一役買っているといえるだろう。小生もかなり聴くが、実際はずれが少なく良い演奏が多い。ヨス・ヴァン・ビーストはオランダのピアニストである。彼も今となっては人気ピアニストであるが、澤野工房で紹介されるまでは日本はおろか、本国でもマイナーなピアニストの一人にすぎなかった。そうした意味でも、このレーベルの目利き力はかなりのものであるし、ジャズファンだけでなく、質の高いジャズメンの発掘にも貢献している。演奏はしなやかでムーディーなピアノが心地よい、王道のスイートジャズといった風情であるが、はっきりいって「いい」。硬派なジャズファンには「こんなものばかり聴いてないで、フリージャズやら、ミンガスでも聴け」といわれるかもしれないが、最近の小生は音楽に刺激よりもゆったりとした「流れ」を重視する傾向があり、よって必然的に緩いジャズを聴くことが多くなる。だが、音楽鑑賞なんて、偉ぶっても所詮は「遊び」なのだ。誰もが好きなものを好きなように聴けばいいのであって、そこは完全に自由であっていいはずだ。男が言うと少し気持ち悪いかも知れないが、ロマンティックで耽美的な雰囲気に酔える素敵なアルバムなので、ビギナーはもちろん、硬派ジャズファンの方にも「隠れて」聴いていただきたい一枚である。2003年6月59分

想定価格  2000円程度
レア度    B-   そこそこ見かけるが一応廃盤である。澤野盤も最近は徐々に廃盤が増えてきているので、気になるものは早めに入手しておきたい。

参考  Swingin' Sonftly

レイ・ブライアント サウンド・レイ





レイ・ブライアントが69年に録音したピアノトリオ作品。ハード・バップ全盛の50年代を経て、60年代にはアート・ブレイキーやホレス・シルヴァーらを中心として、ソウルフルでブルージーなサウンドを重視したジャズ、いわゆるファンキージャズが台頭し始めた。有名どころでは、レッド・ガーランド、ウィントン・ケリー、ソニー・クラークなんかも、ファンキージャズのファクターを多分に含んだアーシーなピアニストだったといえるだろう。レイ・ブライアントも大枠ではファンキージャズの使い手といえるかもしれないが、彼のプレイはもっと特徴的だ。ファンキーなファクターを残しながらも、イメージとしてはよりゴスペルライクであり、技術的にいえばよりブギウギ調である。それは通常コード伴奏に用いることの多い左手を、より活発化させてベースラインにように弾いていることからもみてとれる。これによって独特な強いリズム感を生み出し、それがブライアントの個性として知られることになる、なにか高尚で生命力に満ちたゴスペルライクなジャズを生み出す源泉になっている。自作の2曲を含めた8曲は、いずれも彼の技術的な個性とよくマッチしたものになっており、文句なしに楽しめる。とりわけラストの表題曲「サウンド・レイ」の、ジャズロックのファクターをも含んだ秩序だった高揚感は、一度聴いたら癖になるような魅惑的なナンバーだ。
69年6月シカゴにて録音 38分

想定価格  3500円程度
レア度   B+  レイ・ブライアントの諸作の中では屈指のレア盤。ソウル、ゴスペル、ブルース、ロックのファクターをナチュラルに取り入れた、ミックスジュースのような演奏になっている。しかしながら、そうした多様性が緩慢さに堕することなく、むしろサウンドの高級感に転嫁されていることが、本作が名盤として聴き継がれている所以だろう。

参考  サウンド・レイ

ミルト・ジャクソン オリンガ





ミルト・ジャクソンがCTIレーベルから発表した意欲作である。ジャズファンにとっては常識であるが、当代随一のヴァイブラフォン奏者の彼は、ピアノのジョン・ルイスとともに、21年という長きに渡りMJQを牽引してきた。そんな彼がMJQ解散の半年前に録音した本作は、それこそなにからなにまで我々が親しんできたMJQサウンドとは異なっている。このときミルト・ジャクソンは52歳になっており、もうさすがにMJQの活動に飽きのようなものを感じていたのだろう。そうした一種のマンネリを打破するかのようなファンキーでジャジーな演奏だ。サイドメンには、シダー・ウォルトン、ロン・カーター、ミッキー・ローカー、ジミー・ヒースといった気鋭の面々を配置し、これまでの自身の音楽的キャリアを一度リセットするかのような挑発的なサウンドがなんとも妖しげだ。CTIレーベル特有の、なにかニヒリスティックで頽廃的な電子サウンドは、万人受けするものではないかもしれないが、ミルト・ジャクソンの音楽的な振り幅を誇示するものとしては十分だっただろう。実際、何か癖になるような不思議な魅力を有した演奏になっており、40年前の演奏とは到底思えないほど現代的な活力に溢れている。 74年1月録音 35分

想定価格  2500円程度
レア度   B   かなりマイナーなアルバムだが、結構な需要はある。CTIレーベルが好きなコアファンにははずせない好盤である。

参考   オリンガ

モンティ・アレキサンダー ファセッツ





ジャマイカ出身のピアニスト、モンティ・アレキサンダーの79年の作品。モンティ・アレキサンダーは62年にアメリカに渡り、70年代の半ばあたりから頭角を現しはじめた。ちょうどそれはボブ・マーリーを旗手としたレゲエや、ラテンミュージックが一大ムーブメントを起こした時期と重なる。ラテンテイストのジャズにも注目が集まり、そうした時流をうまくとらえてスターダムにのし上がったといえるだろう。ただ、それだけなら一時のブームで終わってしまうが、彼は昨年も日本に来日しライブを行っているように、一定の人気を絶やさずに非常に長い期間において活躍を続けているのだ。その要因は何だろうか。それは彼のプレイを聴けばわかるが、「小型オスカー・ピーターソン」とも呼ばれる、知的で優美ながらも、どこか楽天的なテイストを持ち合わせてるノリのいいサウンドと、しなやかなで上品なジャマイカン・サウンドにあるように思う。この「しなやかで上品なジャマイカン・サウンド」というワードがキモになっており、普通ジャマイカン・サウンドをいって連想するのは、どこか陽気でルーズ、リズミカルで土着的、どちらかといえばワイルドなアフリカン・スタイルを思い浮かべるものだろう。だが、モンティ・アレキサンダーの演奏するジャマイカン・サウンドは、それこそ南国のフレーバーのような健康的かつ、甘美的な旋律に彩られたものになっており、聴き手を上質でお洒落な気分に誘ってくれるのだ。確かな技術に裏打ちされたテクニックはもとより、一般的なジャマイカン・サウンドから少し離れた、独自の洗練されたジャマイカン・サウンドを体現することにより、ジャズ界にワンアンドオンリーの立ち位置を獲得したピアニストなのだ。陽気でありながら、美的で華やかなジャズ。まさに新緑のこの季節にぴったりの傑作である。
79年8月サンフランシスコにて録音 51分

想定価格 2300円程度
レア度   B-   そこそこ流通しているが、探してみるとなかなか見つからない。最近はジャズCDの1000円再発の過剰な頻発や、ダウンロード化の台頭など、レアジャズ市場における環境は悪化の一途を辿っている。しかしながら、ネット通販の販売者という立場はもとより、いちジャズファンとしても、「珍しいCDを探し、少し高くても頑張って購入して、ワクワクしながら聴く」という、小粋な文化は残っていってほしいと願っている。

参考  ファセッツ

Thomas Fryland Playing In The Breeze





デンマークの人気トランぺッター、トーマス・フライランドのファーストアルバム。コペンハーゲンを拠点としたドメスティックな活動がメインゆえ、あまり知名度は高くないが、コアなジャズファンに熱い支持を受けるジャズメンである。フライランドの演奏の特色をかいつまんでいえば、「くつろぎのトランペット」という一語に尽きる。比較的ファンキーな管楽器であるトランペットを、いかにくつろぎのヒーリングジャズに仕立て上げるかということに専心しているのだ。それゆえ出来上がったアルバムは、ファーストアルバムである本作はもとより、どの作品もオリジナル感溢れるハンドメイド家具のような優しくまろやかなジャズに仕上がっている。デンマークのご当地レーベル、スティープルチェースの諸作とは一味違った、深みのある純度の高いジャズトランペットを堪能できる珠玉の逸品。サイドのギター、ベースも脇役に収まらない腰のあるプレイを披露しており、演奏の完成度を高めている。「最近ジャズはピアノトリオしか聴かないな~」という、ちょっと日和ったファンに特におすすめしたい。多分どのピアノトリオ作品よりもくつろげます。 94年4月29日コペンハーゲンにて録音 74分

想定価格  4400円程度
レア度   A  入手はかなり困難。流通量自体が少なく、人気もあるためほとんど市場にでてこない。この当時フライランドは若干26歳の若者であったが、その音色の暖かさはすでに熟練の域に達している。ECMともスティープルチェースとも違う、北欧ジャズの懐の広さを感じ取れる哀愁の傑作。

東京銘曲堂 セプテンバー・ソング





東京銘曲堂は、ギターの岡安芳明、サックスの川嶋哲郎、ベースの上村信の3人で構成されるジャズトリオである。1999年に結成されてから現在に至るまで、ソロ活動の合間に不定期に集まるという緩いスタンスでありながら、きわめて質の高い演奏をするトリオとして高い人気を博してきた。その人気は、一握りのスター化、またはタレント化したジャズミュージシャンのそれではなく、純粋にジャズが好き、音楽が好きというファンが、その美しい演奏の虜になったという類の、いわゆる王道かつ正統な人気である。サックスの川嶋哲郎は、東京銘曲堂の演奏意図を、「ジャズのスタンダードをフツーにやる。形じゃなくて、音だけで伝えることを目指しているんだ」と語っているが、まさに有言実行といった感じの演奏になっている。比較的珍しいフォーマットであるが、その部分に奇を衒ったわけでもなく、ただ単純にシンプルに、自分たちの技術を生かしてスタンダードナンバーという良質な食材を、最高の形で聴き手に披露しようという、清々しい職人気質が感じられる。残念ながら一部の例外を除いて、ジャズは大儲けできるジャンルの音楽ではない。これまでもそうだったし、これからもそうした風潮は変わらないだろう。だがそれでも真剣にジャズに取り組み、聴き手にちょっとした幸せを届けてくれる彼らのような芸術家を小生は尊敬してやまないのだ。2007年10月22、23日東京、クレセントスタジオにて録音 56分

想定価格  3800円程度
レア度   B+  超レア盤の「FIRST LIVE」をのぞいて、東京銘曲堂の諸作は比較的容易に入手できる期間が続いてきた。だが、去年あたりからついに本作がレア化し、入手が困難になってきた。とにかく演奏内容がすばらしいので、これからも静かな需要があることは確実。興味のある方は早めにゲットしていただきたい。

参考   セプテンバー・ソング

ジョン・ヤング オパス・ド・ファンク





シカゴを拠点に、ジャズ黄金期に活躍したピアニスト、ジョン・ヤングのファースト・リーダー作。無論、だれもジョン・ヤングなど知らないだろう。小生も知らなかった。情報は皆無なため、印象的なジャケが気になりジャケ買いしてしまうというタイプの作品である。ウィントン・ケリーやレイ・ブライアントぐらいまでなら知ってるという、結構熱心なジャズファンでもまだまだ知るはずもなく、バンキー・グリーンやボビー・ティモンズぐらいマイナーなジャズピアニストの演奏を厳かに聴くようなコアなファンの中の一部にやっと知ってる人がいるかどうかだろう。だが、必ずしも演奏力と知名度が比例するわけではないのがジャズの世界であり、このジョン・ヤングもマイナーであるが、なかなか味のあるいいプレイをしている。黒人ピアニスト特有のソウルフルなタッチはもちろんのこと、演奏通して感じさせる「マイルドさ」が一番の魅力だろう。いってしまえば、やはりマイナーだけあって取り立てた個性が光るというわけではないのだが、何度でもリピートできる安心感というか、いい意味での軽さが、柔らかな聴きごたえとなって返ってくるという感じだ。半世紀以上昔の演奏にもかかわらず、今日もどこかのジャズバーで当然の如く流れていそうな普遍的な現代性も兼ね備えている好演だ。57年11月19日シカゴ録音40分

想定価格  3300円程度
レア度  B  入手はかなり困難である。知名度が低いのであまり需要もないかもしれないが、最近の廉価版ジャズのデジタルリマスタリングにはない、アナログ的なデジタル録音の魅力もまた、この演奏に妙にマッチしている。

参考  オパス・ド・ファンク

広瀬麻美&大野三平 IT HAD TO BE YOU





20代とは思えない円熟の歌唱力で、バラッドを歌いこなすジャズシンガー、広瀬麻美の代表作。伴奏には、コアなファンにカリスマ的な人気を誇るジャズピアニスト、大野三平が参加している。実質的に2人の共作という形を取っており、全13曲のうち、9曲までは、ヴォーカルとピアノのデュオ演奏になっている(あとの4曲には、ベースとドラムが参加)。しっとりとした往年のスローバラードばかりを取り上げており、自身の歌唱力に相当の自負がなければできない芸当である。しかしながら、教会の聖歌隊で指導役を勤めていた経験も活きて、英語を母国語とするシンガーに引けを取らないほど堂々とした歌唱を披露している。ピアノの大野三平との息もあっており、ヴォーカルもピアノも、何か圧倒的なインパクトがあるというわけではないが、安心して聴きこめる柔和な魅力に満ちている。ハードに働いた一日に終わりに静かに耳を傾けたい逸品である。88年ごろ 70分

想定価格  5000円程度
レア度   A  ほとんど見かけない一枚。ハンプトン・ホーズばりの力強いバップフィーリングに定評のある大野三平であるが、本作ではシリアスなジャズバラードの伴奏者としての確かなポテンシャルをかいま見ることができる。

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keisukemahalia

Author:keisukemahalia
30代自営業。都内在住。ジャズCDの仕入れ販売を中心に、廃盤CDの需要と供給が一致する最適価格を常に研究しています。100人のライトなファンよりも、10人のコアなファンに支持していただけるサイトを目指します。

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